中国に会社設立!
早くて2010年春頃の実行か、と読んでいた中国に会社を設立するプロジェクトに
突如ドライブがかかり2009年5月初旬、私は上司とともに遼寧省・大連に降り立ち
ました。目的は政府機関への挨拶、金融機関などとの打ち合わせです。現地アドヴァイ
ザーがアテンド・通訳してくれるので、読み・書きはおろか、会話ができなくても問題
はありませんでした。しかし、私は中国で商売をしようとしているのに中国語でコミュ
ニケーションができなくていい訳がないと強く感じたのでした。
帰国後会社設立準備に忙殺されつつも「中国語が聞けるようになりたい、話せるよう
になりたい」との半ば焦りに近い思いはふつふつと湧いてきて、インターネットで情報
を集めてみたところ「Skype を利用をして、ネイティブの先生にマンツーマンで指導を
受ける」というメソッドに目が留まりました。これまでにいくつかの英会話自習教材に
挫折した経験があるので、自宅でマンツーマンレッスンが受けられるという点がとても
魅力的だと思いました。
さらに情報を集めてみたところ、こちらのスクールのサイトを見つけました。洗練さ
れたサイトデザインとは言いがたいのですが、中国語を教えることについての熱意はび
しびし伝わってきます。ものすごく面倒見もよさそうです。「よし、ここにお願いして
みよう」と、さっそく大木さんにメールでコンタクトしました。
学習成果からお話いたしますと、6月第一週にピンインからスタートして、8月中旬
には一人で問題なく出張できました。このことは社内での私の評価を大いに上げてくれ
ました。タクシーに乗り、ホテルにチェックイン・アウトし、レストランやファースト
フード店で食事をして、買い物をする、といった基本的な会話はなんとかこなせました。
これはひとえに「来週出張するのでこんなことが話せるようになりたいです」といった、
己の習熟度を無視したわがままな要求に対して、「話したい内容を日本語で送ってくだ
さい」とおっしゃった大木さんのきめ細かなご助言と熱心に根気強くご指導くださった
老師のおかげです。
レッスンで老師は、日本の台風やフィギュアスケートの日本人選手の活躍の話題など、
テキストにはないリアルな話題もたっぷり取り入れてくださるので、90分のレッスン
は毎回あっという間に時間が過ぎます。
大木さんは、メールに書いたちょっとした一言にもしっかりとお返事をくださいます。
このお二人に出会えたのは、ほんとうに幸運だったと思います。まだまだ初心者ですが、
パワーに溢れる中国経済の潮流に乗って成功を掴み取るために中国語の学習を続けて、
今後はビジネス会話のスキルや専門分野の書籍を読むスキルを身につけたいと思います。
<続>1年後の成長ぶり
2010年12月21日大連空港のゲートをくぐるのは今年9度目です。さすがに、
今年はこれが最後であろうと思います。今回も2泊3日でスケジュールはびっしりです。
空港からはスーツケースを抱えて子会社のオフィスに直行です。
「请到软件园」
タクシー乗り場で、いつものように助手席に乗り込み行き先を告げると、運転手さん
から意外な言葉が返ってきたのです。
「你是哪国人?」 (たぶん、こんな感じの一言)
「你的发音很好!」
ああそうか、外国人にしては発音がきれいだと思われたのだ。続けて運転手さんに、
「私はインターネットで大連開発区にお住まいの老師から中国語会話を習っていま
す。中国語の勉強を始めて1年半ほどです。今では毎月1回オフィスのある大連
に東京から出張しています。大連の冬はずいぶん寒いけれど、私は冬の大連も好
きです。」
などのことを中国語で運転手さんと上機嫌でいろいろ話しました。
子会社のスタッフやお取引先の方も「あなたの中国語は上手だ」と褒めてはください
ますが、私に気を遣う必要は何もない運転手さんの何気ない一言には、とてもうれしく
思いました。
厳しい外貨管理制度。日本とは比較にならない速さで変化する税制や新たな法規制に、
振り回されたり驚く暇はなくその対応に追われる日々ですが、中国でのビジネスの成否
は日本の親会社の業績を大きく左右するので遣り甲斐に溢れています。
律師事務所や会計師事務所の先生方や、銀行のご担当者は日本語での対応ができる方
ばかりですが、打ち合わせの合間の先生同士の中国語の会話も半分くらいは聞き取れる
ようになりました。時々「いまのお話ですけど・・」と、短いながらも質問もできるよ
うになってきました。
レッスンの時、老師のあとについて「話す」のはずいぶんできるようになったので、
今年(2011年)の目標としては、長いセンテンスが自然に話せるよう散文を読んだ
りして語彙を増やしていきたいと思います。
そしてもう一つ「今年は休暇を取って海南島へ行く」と決めています。担当の孫老師
には、「想」(=したい)ではなく、「决定」です、と宣言しました。
仕事だけではなく、プライベートでも中国を満喫するためにもうプランを組んであり
ます。羽田から香港へ飛び、トランジット。マンダリンオリエンタル三亜でホテルスパ
三昧!あとは実現に向かってスケジュールを空けるだけなのですが、とはいえ、これが
中国語の発音と同じくらい難しいのです。
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